中川多理

 人形作家の中で一番好きです。
幻鳥の個展の際にほんのちょっとだけ御本人とお話できました。(人形抱かせてもらって、鳴らしてた、、)
たぶん、他の観客さん落ち着いた女性の中に俺みたいな少年混ざってて困惑されたかな、って感じでした。(私も御本人会えるとは思ってなくて、人見知り発動してまして、すみません。)

春秋山荘っていう山科にあるギャラリーなんですけど、ここがめちゃくちゃいい場所なんですよね。
↑こういう感じです。
ここ好きすぎて通いこんでたもん……。
夜想さん自体が大好きです。
 2013年のyaso少女 特集
(この特集、タカトさんや宇野亜喜良さんも載っており、お気に入り。山荘の古本コーナーでなんと500円です。安っ!)
 磨きのかかった彩色は皮膚の薄さや体温までも感じさせ、中川の人形は命を満たした器として完成されつつあった。
この路線で中川多理は、人形ならではのリアリズムを今後も追い求めていくのだろうと安易に思っていたのだが、彼女はこちらの想像を軽く飛び越えた人形を突然にぶつけてきた。それが「モノクローム」と題された一連の少女人形達である。
あれ程までにこだわり突き詰めてきた肌の表現技法をあっさりと捨て、中川は少女に象牙を思わせる質感の冷めた肌を与えた。だけではなく、腹部は乾いて風化し少女人形は内部の空洞を露わにもしている。損なう事で得る物があるのだろう、死を思わせる風貌を持ちながらも、しかし少女人形達は青ざめてはいない。生きていた。以前にもまして確固たる魂を獲得したようにさえ感じられた。
​過去の展示はみていないので、どんなものだったのかはわからないんですが、私もまたこのモノクロームな表現というか、象牙の肌や内部の空洞を露わにした今の姿に魅了された1人です。

他の方との差異は、少女は雄弁でありながら雄弁ではないところとでも言えば伝わるのでしょうか。こう、そっと咲いた小さな香り立つ白い花のような、気配は薄く主張はしない。けれど、魅力的な空気を纏い、見るものを惹きつける。決して弱いわけではないのに、他にはない儚さがある。穏やかな表情からは見ているこちらまでも安堵させます。本当に美しく綺麗だと思う、純粋な少女性です。いつまでのその場に居続けてしまいそうな不思議な魅力の作品です。

Praying

SHIWORU-OKATSUポートフォリオ

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